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日本キリスト教団王子教会 ojichurch.exblog.jp

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by oji-church
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6月30日の週報コラム「ひだり手」

逃げていく道で(1)

〈弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった。一人の若者が素肌に亜麻布をまとってイエスについてきていた。人々が捕らえようとすると、亜麻布を捨てて裸でにげてしまった。〉(マルコによる福音書14章36節)

★マルコによる福音書のイエス様の逮捕の場面には、不思議な一人の若者についての記述があります。この若者のことは他の福音書には出てきませんし、本来、この場面の流れからすれば、必要のない記述です。なぜマルコによる福音書にはこの若者のことが語られているのか、理解に苦しむところです。

★しかし思うに、この若者のことがここに書かれていることによって、わたしたちは、逃げていった弟子たちの、その逃げていく道に思いを馳せることになるのじゃないでしょうか。「弟子たちは皆、イエスを見捨てて逃げてしまった」。そこで終わっていたとしたら、読むわたしたちは「ああ、弟子たちは皆逃げ去って、姿が見えなくなってしまったんだな」と思うだけです。でも、ここに一人だけ、イエス様のあとについてきた弟子がいて、人々にどやされると、慌ててまとっていた亜麻布も捨てて、裸にで逃げてしまったと書いてあることにで、この若者が裸で逃げていったその先に目をこらすことになるのではないかと。

★時は夜でした。若者が逃げていった先は、真っ暗闇だったことでしょう。逃げていったその先の若者の姿を、わたしたちは見ることができません。他方、この場面の先に語られるのはイエス様の姿です。イエス様は大祭司のところへ連れて行かれ、そこで裁判に掛けられています。その先でイエス様は十字架に掛けられるのですが、そのときイエス様はどんな姿をしていたか。そこにヒントがあるように思うのです。(つづく)


by oji-church | 2019-07-03 12:57 | 牧師からのメッセ-ジ