6月21日の週報コラム「ひだり手」
〈あなたがたは地の塩である〉(マタイによる福音書5章13節)
★僕らの心の中の奥の奥の方には「このわたしを大事に思ってほしい」という気持ちがいつもあるんだと思うんです。「立派な行い」をしているわたし、先生やお父さん、お母さんの言うことをよく聞く「わたし」、勉強をしっかりやる「わたし」、困っている人を助けてあげる「わたし」だけじゃなくて、ただの「このわたし」を大事にしてほしいという気持ちが、いつもずっとあるのだと思う。でも、その気持ちというのはわたしたちの心のずっと奥のほうにあってなかなか外から見えません。だから、人はしばしば、一番外側で、その人が「立派な行い」をしているかどうかだけで、人のことを大事にしたりしなかったり、してしまいます。
★聖書には、「あなたがたは地の塩である」と書いてあります。お料理でお塩を使う時には、お料理の中に溶けて見えなくなっていないとお塩はお料理の調味料としては使えません。「あなたがたは地の塩」という時のこの「塩」って、もしかしたら、わたしたちの心の奥の奥のほうにあって見えない「この僕、このわたしを大事にしてほしい」っていう気持ちのことなのじゃないかと思います。(6月14日「花の日」こどもとおとなの合同礼拝説教より)