日本キリスト教団王子教会 ojichurch.exblog.jp

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5月8日の週報コラム「ひだり手」

二階建ての信仰

★クリスチャンで経済学者であられた隅谷三喜男先生は、日本のキリスト教は「二階建て」になっているのではないかと指摘しておられます。日本の牧師や熱心な信徒は一生懸命、欧米から伝えられた神学を勉強しています。その一方で日常の生活を送っているわけですが、この日常の生活においては、勉強した神学とはまったく関係のない生活を営んでいる。それは、キリスト教の「教え」に従うというよりも、日本的な現世主義の幸福志向、この世での無病息災、商売繁盛のようなことを願い求めることが、キリスト教の信仰のようになっていると言うのです。つまり、神学の勉強は家の二階の部屋でやっており、一階では日本的な価値観、生活観、人生観、世界観そのままの生活を送っている。そしてこの一階と二階を繋ぐ階段がない、と言うのです。
★この信仰と生活の関係という問題は、日本でキリスト教は始まってから今に至るまで、ずっと大きな問題であり続けていると思います。日本の社会は、戦前に作られた天皇を中心とした国作りとその価値観が現在も空気のように息づいています。それとは違うキリスト教の考え方に従って日常生活を生きていくというのは簡単なことではありません。日本社会一般の価値観に馴染んで生活をしていったほうが楽なのです。神学の勉強は一生懸命します。しかしそれが日常の生活と結びつかない。すると結局、日本社会一般から見れば、キリスト教というのは、どこか人と違ったことを言っているようだけれども、実際には普通の日本人と何にも変わらない。取り立てて見るべきところもない、ということになってしまいます。
★日本にはキリスト教が根付きにくい環境があることは確かなのですが、それと同時に、キリスト教の方でも、その環境に怯んでしまい、萎縮して過度に日本の社会の価値観に馴染んでしまうことで、なおさらキリスト教が根付かなくなってしまうという面があるのではないかと思うのです。
by oji-church | 2016-05-11 12:41 | 牧師からのメッセ-ジ