日本キリスト教団王子教会 ojichurch.exblog.jp

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1月4日の週報コラム「ひだり手」

「『この道』しかなくはない」

〈主よ、今こそあなたは、お言葉通り、この僕を安らかにさらせてくださいます。わたしはこの目であなたの救いを見たからです〉(ルカによる福音書2章29節)。

★今日本の政府が推し進める〈アベノミクス〉は「成長戦略」を謳っています。しかしそれは、武器輸出、集団的自衛権という名の戦争、原発稼働といった、いのちを切り刻む振る舞いと裏腹のものです。その裏面は隠され、「この道しかない」とわたしたちは脅されて、わたしたちは「この道」を進むことを強いられようとしてます。
★シメオンの歌が「今」という言葉で始まっているのが印象的です。高齢のシメオンにとって、これから先、自分が成長していくのを待ち望むことは難しいことです。けれども彼にもなお意味あるものがあります。それは「今」という時です。シメオンは今、「この目で見た」ものについて喜び言祝いで歌います。それは、冬風の吹きすさぶ中、馬小屋で生まれ、飼い葉桶の中に寝かされた幼子のいのちです。小さな裸同然の何の力も持たない幼子であるけれども、そのたった一人の幼子の命を、この上なく尊いものとして愛おしみ、その幼子の前に身をかがめるみずみずしい気持ちがなお、今このとき、なお自分自身の心の中に息づいていることを知らされることは、シメオンにとって、驚きであり、まだ喜びであったのではないでしょうか。
★わたしたち人間は、ただ将来の華々しい「成長」だけを目標に生きているわけではありません。わたしたち人間のいのちにとっては、「成長」という「この道しかない」わけではありません。わたしたちは「今」という時を一つ一つ重ねながら生きています。今、目の前に与えられている一人ひとりの人との出会い、それを心を開いて、共に心を通わせることの出来る仲間として見出すことができるならば、お金はなくても、将来の成長はなくても、わたしたちは今、ここで、この上なく尊い喜びを見出すことができるのです。
by oji-church | 2015-01-07 09:52 | 牧師からのメッセ-ジ