日本キリスト教団王子教会 ojichurch.exblog.jp

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2月23日の週報コラム「ひだり手」

「幻がなければ」

〈幻がなければ民は堕落する。〉(箴言29章18節)。

★パレスチナの町ヘブロンは、アブラハム終焉の地とされ、そのお墓があるとされるモスクも建っています(アブラハムはイスラム教でも預言者の一人に数えられ崇敬の対象とされています)。現在パレスチナ人による自治が行われているこの歴史的な町を、イスラエル政府はパレスチナ人からぶん捕ろうと、いたるところでパレスチナ住民を追い出し、そこにイスラエル人の入植地を造り、重いコンクリートの分離壁で囲み、町のあちこちにチェックポイントを設けて、パレスチナ住民の生活を不自由にしています。
★パレスチナ人のイッサ・アムロさんは、それらイスラエル軍によって取り上げられたパレスチナ人の住居を、裁判を起こして取り戻す運動を進めています。厳しい裁判闘争を経て奇跡的にも取り戻せた場所は元の持ち主から買い上げて、パレスチナ人が集える公共施設を造ります。その一つである幼稚園に案内されました。その地域にはそれまで幼稚園はありませんでした。古い建物を造り替えた小さな幼稚園は、入植地の一見モダンで清潔そうな建物には及びもつきませんが、パレスチナ人にとっては夢にあふれた場所です。
★イッサ・アムロさんは、また土地を取り戻して今度は劇場を作りたいと夢を語ります。みんなが集まって映画を見たり、劇を演じたり、夢を語り合ったりする場所。圧倒的なイスラエル軍の支配下にあってはほとんど不可能と思える夢です。しかしその夢を聞けば、イスラエルが作るコンクリートの塊のような建物とは違う、喜びに満ちた豊かな場所を思い描くことができます。この違いはいったいどこから来るのでしょうか。
★それは、人が夢=幻を持っているか否かの違いかもしれません。幻を持たなければ、人はやがて物質=モノの力に取り込まれ蝕まれて、人間であることをやめてしまいます。幻を持つ人の住む町と幻を持たない人の住む町とがコンクリートの壁に分かたれています。日本の社会はこの壁のどちら側に建っているのか考えさせられます。
by oji-church | 2014-02-26 09:29 | 牧師からのメッセ-ジ