9月25日の週報コラム「ひだり手」
★当時、バビロニアの国でも「神と同じ姿」をしているとされた人がいました。バビロニアの王です。王は現人神として世を支配する存在であり、民衆は王や貴族のために召し使いとして神が造った存在であるとされたのです。
★一方聖書は、区別なくすべての人が神様と同じ形に造られたと言います。それは、あのジェームス・ジョンソンの詩の中の神様が「赤ん坊にかがみ込む乳母のように、塵の中にひざまずき、土の塊を苦労してこね上げ、ついに自分自身の姿に造り上げた」、そういう神様と同じ形をした人間です。
★作者が「乳母」という言葉に、当時アメリカで白人から差別を受けていた黒人の母親を指す言葉を敢えて用いたように、創造物語の中で神様は「低み」のただ中で創造の働きをされます。神は「低み」のただ中から、「低み」にある人間を、「自分と同じ姿の者」として愛されるのです。