7月18日の週報コラム「ひだり手」
《持っていない者は持っているものまでも取り上げられる。この役に立たない僕を外の暗闇に追い出せ》(マタイ25章29~30節)
★今年の北支区総会の「各教会の祈りの課題・近況」には、王子教会として「生活に困窮して教会を訪れる人が増えています。一人の生活も犠牲にしない社会を祈り求めます。……」と書きました。
★先日も、福祉事務所で別の町へ行くようにと僅かな額の電車の切符を渡されて追い払われたという老齢の母と娘という女性二人が教会を訪ねてこられました。「厄介払い」をされたのです。人間が「持っているもの」によって測られて、「外の闇」へとうち捨てられるわたしたちの社会です。
★僕(しもべ)は、託されたお金を「高利貸し」には用いず土に埋めたのです。土や食物や生命を増やし育てますが、お金は増えません。お金が本来の生命の流れからはずれて、いかに「いびつ」に増やされるものかを、このたとえ話の僕は雄弁に語っています。彼は「怠け者」ではありません。