日本キリスト教団王子教会 ojichurch.exblog.jp

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8月23日の週報コラム「ひだり手」

「要求ではなく空白に耳を傾ける」

★わたしたちの社会は様々な要求に満ちあふれています。「ああしなさい、こうしなさい」という要求。それは言葉に出して命令されることもありますが、大人になれば多くの場合は、言葉にだされない内に求められるものです。人様に恥ずかしくないように、世間の常識では云々。テレビを点ければ、新聞をひらけば、町を歩けば、様々な宣伝が「あれを買いなさい。これを買ったほうがいい」とわたしたちに要求します。そうした世間の有形無形の要求に応えることができるかどうか、という点で、わたしたちの人間としての価値が計られるのです。
★戦争では、こうした要求に応えられるかどうかということが、最大の関心事となります。戦闘に耐え得るかどうかが値踏みされ、戦争の邪魔になると見られる者は疎開させられ、沖縄ではついに軍の命令によって、互いに殺し合い、自分自身の命を絶つことを強制されたのです。
★「ワラビンチャー ヒンギリヨー ヌチドゥタカラ」(こどもたちよ、にげなさい。いのちこそたから)(丸木俊・丸木位里『おきなわ 島のこえ』より)。沖縄戦を経験された方々の証言には、核心部に言葉にならない空白があると言います(同書、平良修さんのあとがきより)。この一つの声は、あの言葉にならない空白の奥の奥から響いてきた声です。それはまた、「いのちこそたから」であるにもかかわらず、互いに殺し合うことを強制された沖縄の人たちの深い深い悲しみ、痛み、うずきを言い表す言葉でもあります。静かなところで、この沖縄の人たちの、言葉にならない思いから絞り出された静かな声に耳を傾けること。それこそが、平和を考えることなのでしょう。
by oji-church | 2009-08-25 16:15 | 牧師からのメッセ-ジ